バチカン
まったくね、同性間結婚を「限りなく不道徳」と呼んだもんだ。
みなさん、これは憶えておいたほうがよい。
あいつらはかつてナチスを賞賛し、ユダヤ狩りを黙認し、ハンセン氏病患者を原罪者と呼んで排斥することを恥じなかった連中だ。そういう連中に「不道徳」と名指しされるほど道徳的なことがあるだろうかね。
私たちはそのことに胸を張るべきだ。破廉恥を恥じない人間たちに最も忌み嫌われる存在こそ、破廉恥さとは逆の価値観を有しているのだと。
自分の罪深さを棚に上げて、だれか他者を「sinner(原罪者)」と指弾する者の顔は、つねにナチのそれに酷似する。彼らが生み出しているのは、かつてもいまも排除と憎悪の論理でしかない。
おお、神よ、彼らを憐れみたまえ。
そして、神よ、その少しを、あなた自身のために遺しておきたまえ。
そうすることができるなら、神よ、私はあなたを赦してやるだろう。
そうすることができないなら、神よ、だからこそまた、私はあなたを深く哀れんで、それでもきっと赦してやることになるだろう。
なぜなら、私は排除ではなく受容を、憎悪ではなく愛を、あなたにも与えるだろうからだ。
ま、そういうことだね。