紅葉詣で
またまたマサチューセッツの別荘に来ています。(って、ひとのうちだけど)
この週末、紅葉が見事だというので車で3時間かけて連れてきてもらいました。
それはそれはきれいです。ここらあたりはアパラチア山脈の一部で、1000mくらいを最高になだらかな山々が続いています。赤、黄色、橙、茶色と、さまざまにグラデーションをもって山々が暖色のセーターを着ているようです。そうそう、アメリカ人って紅葉狩りとか紅葉詣でとかしないというけど、けっこうみんな車で山を回ってた。あちこちで車を止めては外に出てうわーきれいとかいって写真撮ったりとか。まあ、花見も月見も紅葉観賞も、ファッション(風習)にはならんが、個人的にはみなさん、楽しんでいるのでしょうね。こういう文化背景を必要としないきれいなものはだれもがきれいと思うもんです。そんなのは当然だわ。
ところで、この家から車で30分ほど行ったところに、ウィリアムズ・カレッジという18世紀から続く私立の大学があり、町の名もウィリアムズタウンという瀟洒な家並みの続く(というか敷地が広いんで家並み、の「並み」はじつは途切れ途切れで続いてない……うーん、家並みが続く、というのはとても日本的な表現であったか)町があります。そこに、クラーク美術館という、ミシンで有名なシンガーの創設家のクラーク家の一員でスターリング・クラークという、20世紀の大金持ちのコレクションで作ったこじんまりとした美術館があるのですが、これがとてもいいのですわ。
とにかくサイズがよい。メットみたいに大きいと見ている方が疲れてしまいますが、ここはほんと、1〜2時間で見て回れる大きさ。しかも、そこにモネやシスレーやルノワール、ドガ、ゴーギャンなどの印象派の佳作がずらっと飾られているのです。そればかりではありません。
サー・ローレンス・アルマ=タデマ
http://www.clarkart.edu/museum_programs/collections/nineteenth_eur/content.cfm?marker=9&nav=1
ジョン・シーガー・サージェント
http://www.clarkart.edu/museum_programs/collections/amer_paintings/content.cfm?ID=146&marker=1&start=1&nav=1
ジャン-レオン・ジェローム
http://www.clarkart.edu/museum_programs/collections/nineteenth_eur/content.cfm?marker=7&nav=1
これら、もう、あーた、知らなかった逸品がずらり。
日本から連れてきてあげたい友達がたくさんいるなあ。しかも、いまかの安藤忠雄がこの美術館の別館を作るんですってよ。なるほどねえ。
ちなみに寝起きしておるこの別荘は建坪で100坪(300平米)、それで三階建てだから床面積は計1000平米っすもん。ゴージャスを絵に描いたような家で、紅葉真っ盛りの庭の先にはのどかにゴルフコースですもんね。
おいしいワイン、おいしい食い物。よい週末を過ごさせてもらってますわ。
しかし人生、どこで間違ったかねえ。
清貧、悔いることなし、ではあるが。
ブッシュが勝ちそうだけど、そうなったら、あたしゃもう俗世から足を洗ってあちこち旅行して回ろっと。どーせ、ひとりだもんね。心はいつも孤独な旅人よ。くそ。