とりとめなく
情報の錯綜に翻弄される家族の心情を思い遣るといたたまれません。
本人の生命が危機に瀕していることは、連絡のあった遺体が別人とわかっても同じなのですから。
まだ頭が整理できていませんが、次のようなことは書き留めておいてよいと思います。
1)イラクには、このように人間の死体があちこちでみつかるのだということ。
2)おそらくそのうちの少なからぬ人たちが、死因も身元も確認されぬまま葬られるのだということ。
3)「香田さん発見」という報を出したアメリカ軍は、「一見、明らかに」イラク人だという遺体と日本人との区別もつかないのだということ。
4)その前日までにあった「遺体発見」のロシア情報や中国情報には飛びつかなかったにもかかわらず、対米追従の日本政府は、アメリカの情報はとにかくまずは正しいという固定観念を持っているらしいということ。
5)おそらくそれが、イラク開戦における「大量破壊兵器の存在」という誤情報への追随とも関連しているのだということ。
クウェートに搬送されたあの遺体は、いったい誰なんでしょう。彼はこれから、どうされるのでしょうか。