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キャッチアップ

1)iPod Photo を見たときに、なんでこんな写真機能なんて持たすのかなあ、あんまりピンと来ないなあ、なんて思ってたら、昨日、アメリカ人に会ってわかった。こっちのひとってみんな家族とかの写真を持ち歩いてるのね。財布をパンパンにして。あ、これなんだわ。これからジョブちゃん、発想したんだわい。なるほどね。でも、日本人のぼくにはわからないかも。そうだなあ、持ち歩くべき写真。そういうもの、あるといいけれど。
 ちなみに、これ、iPhod って名付ければよかったのに。アメリカ人にはなんだかわからんだろうから意味ないけど、日本人にはわかるわね。

2)20年前に小説出したときに、「そんなうちに大相撲は大関陣全員黒星で幕を明け、西武は二位になっていた。」っていう文を入れました。そのときに、巨人のことに触れるのは意地でもいやで、それで西武を選んだんだけど、同時に、ずっと未来になっても西武なら存続しつづけるだろう、とふんだからなのです。というか、その小説はちょっと近未来で、その近未来でも存在しているようなものじゃないとだめだったわけで。
 その西武の身売り話が出て、栄枯盛衰というよりも、なんてんでしょう、あのライブドアと楽天の新規参入に関する審査というんですか、あの茶番を思ったわけで。だれも今後将来にわたってどこが存続するかなんてわからない。しかも、それをすべて球団経営に失敗して赤字を出しているようなところのオーナー連中が“審査”する。おいおい、審査されるべきはおまえたちなんじゃねえの、と、こりゃきっと堀江さんも三木谷さんも、内心、思っていたに違いないなあ、ってね。

3)たしか今春、2丁目のアクタで話をしたときに家族制度というか結婚制度の話で天皇制のことに話題が及んだときに、わたしとしてはいま、天皇が抑圧の象徴として出てくるという歴史的背景は横に置いておいて、もっと現実的というか日常のレベルでは、平和主義の象徴として登場してくることのほうが多くなるのではないか、それが日本の政界の反動連中に拮抗力を持つのではないか、むしろすでに、自民党右派の連中には、天皇は目の上のたんこぶなのではないのか、という話をしました。
 米長某が褒められたがりの小学生みたいに「日の丸を揚げ君が代を歌わせるようにしています」と言って点数稼ぎを図ったときに、「強制にならないようにね」と言った明仁は、まさしく彼らにはじつに邪魔な、おまけに厄介な存在だった。
 面白いですね。こういう傾向はかくじつに浩宮(なんていうんだっけ、いまは?)に引き継がれるでしょうから、日本の戦後平和憲法はすごいところで象徴的な平和主義者かつ民主主義者を産み出していたわけです。さあ、反動右派は、天皇制度排斥に動けるのでしょうか。右派=天皇主義であった近代日本の文脈の中で、彼らは重大なアイデンティティ・クライシスを迎えているのかもしれませんね。

4)ふと気づいた。あと、人生、20年しか残っていないかもしれない。アメリカに来て12年。20年って、そういう具体。iPhod 買おうかな(ウソ)。

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