大阪ってすごいね
こんな記事が朝日・コムに載ってました。
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http://www.asahi.com/national/update/1018/OSK200610180030.html
「ダブルに男性同士」宿泊拒否ダメ 大阪市、ホテル指導
2006年10月18日15時23分
ダブルの部屋に男性2人で宿泊するのを拒否したのは旅館業法(宿泊させる義務)違反にあたるとして、大阪市保健所が同市内のホテルに対し、営業改善を指導していたことが18日、わかった。宿泊を拒まれたのは22日に同市の御堂筋で開かれる同性愛など性的少数者らによる「関西レインボーパレード2006」に参加予定だった東京都内の教員の男性(26)で、「イベント開催地での宿泊拒否は納得いかない」と話している。
男性らの話によると、16日にインターネットの宿泊予約サイトを通じ、ホテルのダブルの部屋に、21日から1泊の予定で予約を入れた。しかし同日夜、ホテル側は「男性同士でダブルは利用できない」と電話で宿泊を拒否。17日、ホテルに再度連絡したが、同様に断られたため、保健所に通知したという。
旅館業法などでは、宿泊業者が客を拒否できるのは、感染症の患者や賭博などの行為をする恐れがある場合などに限られている。ホテル側は「お客様が間違って予約されたものと判断し、ツイン部屋の利用を勧めただけだ。男性同士だから拒否したわけではない」と話している。
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これ、いいねえ。
いいのは、大阪保健所の「迅速な対応」。保健所としてはちんたら対応することもできたんだろうけど、対応した担当者が即決したってことがすごい。
もっといいのは、この事実を保健所に届けた「都内の教員(26)」。うまい! えらい! 攻めどころを知ってる! 若い!(関係ない)
怒りをクローゼットに閉じ込めてはいけないのだ。
さらに僥倖は、大阪朝日のこの筆者の存在。
じつはこのところ、大阪朝日は
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性的少数者らが御堂筋でパレードを開催へ 大阪
2006年10月12日
同性愛や性同一性障害など性的少数者とその支援者が22日、性の多様性を認め合う社会の実現を訴える「関西レインボーパレード2006」を大阪市の御堂筋で開く。関西では初の開催で、約600人が中之島公園から難波まで、約1時間半かけてパレードする。
実行委員会事務局長の尾辻かな子・大阪府議は「性的少数者はテレビの中にしかいないと思われている。地域で共に暮らしている姿を見てもらうことが、多様な社会を考えるきっかけになればいい」と話す。
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という記事のほか、きょうも早朝の段階で
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同性愛者の「結婚」も市長が祝福 大阪市が活性化戦略
2006年10月18日08時07分
大阪市民であれば、ゲイやレズビアン同士の「結婚」を、市長が祝福します——大阪市は17日、街の活性化を目指す「創造都市戦略」骨子案を公表し、参考としてこんなプランを披露した。担当者は「議論はあるだろうが、多様性を許容するざっくばらんさが、大阪らしいのではないか」と話している。
新戦略作成をめぐっては6月、市各局・区から選ばれた中堅職員30人がプロジェクトチームを結成。「交通利便性の向上」「大阪の売り出し」など5テーマを掲げ、15の事業案を考え出した。
お金をかけない「既存施設の活用」の項目で挙がったのが、結婚祝福式だった。市内に住むカップルを月1回、10組ほど募り、市役所1階ホールで、市長がお祝いカードや握手などで祝福する。
同性愛者ら国内では法的に結婚できないカップルも対象。行政が多様な人の生き方を積極的に認めることで、「本当に人にやさしいまち大阪」を目指すという。
ほかの事業案は18日午前10時から、市経営企画室のホームページで確認できる。
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っていう記事を連発しているのです。
これは市内版担当、市役所担当でしょう、ってことは筆者は若い記者でしょうかね。
同じ記者なんだろうか。
もしそうだとすると彼/彼女、やはりおいしいところに目をつけた。
別人だとすると、大阪朝日の人材はいいねえ、ってことになる。
やっとこういうのを旬な話題だと、さらには他社が書かないから書き得だと気づいたライターが出てきた。
書かない他社がいつまで無視できるか。かえって依怙地になる場合も多々あるけどね。
大阪朝日の社会部に、よくやってくれてるね、さんきゅーメッセージを届けましょう。あるいはこれらの記事の筆者への、感謝・賞賛メッセージですわな。
http://www.asahi.com/reference/form.html
さらには、大阪市役所、大阪保健所にもね。
http://www.city.osaka.jp/shimin/opinion/index.html
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で、今回の教訓
同性2人でホテルに泊まろうとして、まあ普通は泊まれますが、それがダブルで、と申し込んだ場合に拒否されたとしたらどうするか。
マニュアルとして憶えていたほうがいいでしょうね。
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宿泊拒否にあったら、え、なんで? と思うこと。
思ったら、これってヘン、って怒っていいということ。
怒ったら、その怒りが冷めないうちにすぐに都道府県の旅館業法を担当している部署(政令指定都市なら市)に電話して報告すること。東京都の場合は福祉保健局環境衛生課です。まあだいたい、保健課、衛生課、観光課みたいなところでしょう。
メールよりやっぱり電話だろうね。向うもこっちの申告・告発が虚偽じゃないってわかりたいし。ま、名前は仮名でもいいでしょう。
同時に、国の法務局、都道府県、市町村の人権を担当する部署に人権侵害があったことを連絡すること。
(今回の「都内の教員(26)」さんも実際に市と府の人権担当に連絡を入れたそうですよ)
根拠は「旅館業法第5条」です。
同性2人でも、宿泊拒否は許されないんだってことを知識のワクチンとして持っておましょう。
よく男2人はお断りっていうラヴホテルがあると聞きますが、ラヴホテルだってじつはおんなじでしょう。(ん? あれ、風俗営業法の管轄じゃないよね=いまちょっと調べたら、両方で規制されてる。not sure。法曹関係者、教えて)
さらにもし、その都道府県(政令市)の動きが悪ければ、国の厚生労働省に訴えて下さい。もしくは「では厚労省に告発します」と言うこと自体も有効かもしれませんね。