東京新聞の一面コラムの筆洗に、麻生のホテルのバー通いとか高額フレンチ通いだとかを揶揄してつぎのようなテキストが載りました。21日付ですか。
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寒さに震える日がいつの間にか増えてきた。お酒が好きな人なら、熱燗(あつかん)一本となるのだろう。江戸川柳には<二日酔飲んだ所を考える>とある。昔も今も飲み過ぎには要注意である▼昨夜の記憶が不確かだとしても、飲んだ所を考える必要がない人もいる。家族への言い訳もいらない。麻生太郎首相のことだ。二面には毎日『首相の一日』が載っている▼例えば日曜日。午後六時十四分から東京・内幸町の帝国ホテルで秘書官と食事し、引き続きホテル内のバーで打ち合わせをしたとある。私邸着は十時四十六分。平日に比べると、早い方の帰宅になる▼昼間は西早稲田のスーパーの店内を視察。その後、JR高田馬場駅前で客待ち中のタクシー運転手と懇談した。人々の生活を心配している姿勢を訴える狙いがあった。それなら夜はつましくした方が…と思うのだが、首相は生活スタイルを崩さぬ主義らしい▼就任以来の『首相の一日』を読み返すと六本木や赤坂、広尾での夕食、一流ホテルのバーでの「打ち合わせ」が多い。首相側の説明では「激務のストレスを発散している」のだという▼それなら自分も同じだと、つぶやいている人もいよう。ただし周囲を見渡すと、今までよりも外食やお酒を控えている人が目立つ。財布の中身を考えた結果である。つらさが首相に分かるのか。素朴な疑問が頭をもたげる。
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産經新聞でも次の記事です。これは23日。
麻生太郎首相は24日に就任1カ月を迎えるが、連夜のように帝国ホテルの高級会員制バーなどでの会合に繰り出している。景気低迷に国民は青息吐息の状況で政府・与党も総合経済対策のとりまとめに躍起になっている最中のこと。会合とはいえ、世論に首相の感覚のズレを問う声も出始めているのは事実だ。これに対し首相は22日、記者団の執拗(しつよう)な“追及”に激怒し、「ホテルのバーは安い」「営業妨害だ」などとぶち切れた。首相の言い分は国民の胸にどう響くのか。
首相が就任後から21日までに、私邸にそのまま帰宅したのは、わずか4日にとどまる。夜の会合が“日課”となっているわけだが、2軒、3軒とハシゴすることも珍しくない。就任以来、立ち寄ったレストランやバーなどでの外食は延べ32回で、平均帰宅時刻も午後10時53分となっている。「料亭通い」が批判された森喜朗元首相でさえ、就任後1カ月間の外食は延べ13回だった。
麻生首相が会合に利用するのは、首相官邸にほど近い帝国ホテルやホテルオークラなどにある高級バーが多く、目的はもっぱら官房副長官や秘書官らとの打ち合わせや会食と発表されている。しかし、自民党内からも「こんなご時世に毎夜、高級店で会合を開くことはなかろう」(中堅)といった声も出ている。
だが、首相は意に介さない。22日、記者団に「庶民の感覚とかけ離れているのでは」と問われ、「ホテルのバーは安全で安い」と反論し、費用も「自分で払っている」と強調してみせた。さらに、いきり立って記者に「営業妨害して平気か。いま聞いているんだよ。答えろ」と逆質問する一幕もあった。
周辺によると、首相は就任前から「執務後にバーやラウンジでブランデーを一杯、葉巻をくゆらしてクールダウンしないと帰宅しても休めない体質」。公式には秘書官と2人で食事といわれていた16日には、中華料理店で中川昭一財務相らが同席していたことも判明した。
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「周囲を見渡すと、今までよりも外食やお酒を控えている人が目立つ。財布の中身を考えた結果である。つらさが首相に分かるのか。素朴な疑問が頭をもたげる。」だとか、「庶民の感覚とかけ離れているのでは」と問う記者団だとか、「これまでも「庶民感覚とのズレ」を指摘する声」だとか、なんだか貧相な当てこすりですなあ。朝日もたしか同じようなことを書いていたっけ。まあ、そういう視点で書くのが一番書きやすいのでしょうが、一国の首相がまさか焼き鳥屋で懇談しても、焼き鳥屋のほうが迷惑でしょうし、隣の客もそんなのいやだろうねえ。SPとかさ、取り巻きがいっぱいで落ち着いて飲んでもいられねえ。
ホテルのバーが安い、ってのはそりゃ、料亭と比べれば安いっていう話で、そこを揚げ足取ったってしょうがないでしょう。一杯1000円以上するのが安いかどうかって議論しても始まらないの。
そんなチマチマしたところを批判してもしょうがない、というなら、では何が問題か? 問題は、麻生はそういう人だってことですわ。政治家の家に「名門」ってのがあるかどうかは知らんが、いわゆる何世議員なの、彼? はたまたどうして政治家の家系が資産家になれるのかも不明だが、そういう資産家政治家の家の坊ちゃんを首相に据えたというこの自民党政治の問題なんですよね。
庶民感覚とのずれ、というのは金銭感覚よりも、そういう高級フレンチ通い(それも時には家族で)、ホテル通い、バー通いをみ〜んなに知られる立場にあるのに、それをみ〜んながどう思うか、いさかかも意に介さない、という点なんだと思いますよ。そんで、それを記者に指摘されても、「あはは、やっぱ、世の中に合わせてわたしも自粛かなあ」なんて軽くかわせないで、「ぶち切れ」(産經新聞)ちゃうという、その狭量さなんだわなあ。
麻生って、ときどきガキみたいなんです。坊ちゃんというより、自己主張ばかりのガキ。お坊ちゃんならもっと鷹揚に「あら、そういわれりゃそうだなあ、悪かったなあ」と言ってみせるくらいがかっこいいのに、こいつはカッとなって売り言葉に買い言葉みたいになる。ほんとはこいつ、自分に自信がないんだと思いますね。「いかがなものか」とか「と自分は思うわけであります」とか、「オレ」とか、かなり定型句を頻用するのは典型的な自信なさげ男のパタンですわ。
ホテルのバー通いも、もっと目立たないようにやれよ。フレンチレストランでワイン空けたって書かれないように配慮しろよ。番記者が付いててそれが無理なら、お忍びで違うところでやれよ。まだ他に隠れ処レストランもバーもあるでしょに。
まあ、恋愛といっしょでね、レストランもひとが見てるから楽しいってひともいる。
内向的劇場型主義ってやつか。
麻生の、それが体質なんですな。
キレるなら、記者にじゃなくて、(ホテルで飲んでるときに)北朝鮮のテロ国家指定解除の電話をしてきたブッシュにキレろよ、なあ。
そういう肝心なところでキレられないのは、とりもなおさず彼が単なる空威張りのガキだからに他なりません。あらかじめ想定しえた状況で、どういうセリフも用意していなかったという、コドモの外交なのであります。
まったく、もう。
それにしても、小沢がまた体調不良らしい。
ヤバいんじゃないのかね。