Ristorante MASSA
07-02-17
イタリアン
リストランテ・マッサ
☆☆
東京都渋谷区恵比寿1-23-22
03-5793-3175
NYの伸ちゃんが東京に出てきたので2人でお昼をしようと、この日は彼の選んだ店にランチに。で、わかったのがここがあの「イタリアンの鉄人」神戸勝彦の店だったということです。恵比寿の駅からちょっと行ったところに、こじんまりと、席数わずか30足らずじゃないでしょうか。でも清潔な四角いデザインで、テーブルもゆったり。
ランチは4200円のコース。それにワインペアリング3700円。おいおい、これってかなり安いかも。だって、アペリティフの自家製のリモンチェッロのソーダ割りから始まるんです(まあ、このリモンチェッロの味は普通でしたが)。ところがアミューズを出されてにんまりしました。
巻いてあるのは生ハムですよね。で、何を巻いているのかというと、これ、自家製の干し芋なんです。そんなに乾燥させていない、しっとり感の残る干し芋をキューブに切って、そこに生ハムを巻く。面白いじゃありませんか。で、きちんと美味しい。生ハムも干し芋も互いに美味しくなる。これは期待できる出だしです。
次に伸ちゃんは前菜の盛り合わせを頼みました。
手前から時計回りでワカサギの南蛮漬け(イタリア語で言われたけど忘れました)、チーズポレンタに雲丹を載せてトーチしたもの、赤ワインでマリネした鮟肝にスダチのジュレを載せたもの、スプーンに載った海鼠の三杯酢みたいな和え物、カワハギの紫蘇の香りのマリネ、中央の赤いのはカポナータです。
ぼくは平目のカルパッチョです。
これね、掛けてあるオリーブオイルに梅酒の梅を刻んだものが混ぜてあるのです。で、その梅がオリーブオイルのフルーティーさと相まって、とてもよいの。こういう使い方もあるのね。いいじゃな〜い?
でさ、次はパスタが2つ続く。
第1のパスタは、伸ちゃんが白魚と菜の花、私がタラの白子とマッシュルーム。パスタはいずれもキターラ。うどんみたいなもちもちの食感。これも美味しいじゃないの、ちょっとぉ〜。
第2のパスタは、私が京芋のニョッキで、タケノコの入ったタレッチオチーズのソースに黒トリュフをかけたもの(たしかトリュフ代で500円ほど上乗せかしら?)。
伸ちゃんは平貝とインゲン、蕗の薹のピュレや青唐辛子のソースのトロフィエ。手でひねった短めのパスタですね。
これは私のほうがうまかったけど。いや、上質ですよ、ここは。
メインは私は真鯛と聖護院かぶらのグリルに寒じめ法蓮草という、京都のこれまた香り高い法蓮草を載せたもの。オレガノのピュレのオイルがアクセント。真鯛は焼き具合もたいへんよろし。
伸ちゃんはエゾシカのグリル。白インゲンのサラダを敷いてバルサミコのソース。葉セロリを渡してありました。で、フォワグラのソテーを追加してましたね。
デザートはこれ。
フィンランドのアラビア社の青いお皿に、紅茶のジェリー、アーモンド・アイスクリーム、そしてグレープフルーツなんかが載っていて、ピンクの粉はフリーズドライのイチゴのパウダーですわ。
なんだか出てきたものを羅列しただけになってしまいましたが、わたし、ここ、嫌いじゃありません。
素材の取り合わせ、組み立て、いちいちが納得します。サービスがちょっとぎこちなかったりしますが、夜はきちんとしているのかもしれません。でも、このランチコースでワインも合わせて結構飲んで、それで8000円、つまり70ドルしないって、こりゃ素晴らしいわ。
いつか夜に再訪したいものです。